『ビールを選ぶ楽しみ』をコンセプトにこれまで70種類を超えるビールを届けている「奈良醸造」。代表取締役 兼 醸造責任者の浪岡安則さんは以前、奈良県庁の公務員として街づくりに取り組んでおり、地元の方と触れ合う中で奈良には醸造所が少ないことを知りました。海外のビール醸造所で地元の人達が地ビールを愛している様子を見て、この光景を描きたいと奈良県でビール文化を広める決意をしました。
自分に合うビールを発見してほしい想いから、定番商品よりも個性豊かなビールを作り続けています。奈良で260年以上続く茶農家「ティーファーム井ノ倉」の茶葉を使用した人気商品「EIGHTY EIGHT」は抹茶の原料である碾茶を贅沢に漬け込んでいます。
渋みがなく、お茶本来の香りが味わえて、渋味や苦味は少なくうまみが強いのが特徴。夏にピッタリの爽やかな一杯になっています。
他にも瓶内二次発酵により熟成を感じられるビール「N Bottle Conditioned」は醸造酒の真価を発揮できる他にはない味わい。麦の甘味が熟成ならではの複雑な香りへと変化し、常温でも保存が可能なのでゆっくりと味わうのがおすすめです。
「季節に合うビールがあるんだ!苦手だったビールが美味しいと感じられた!と新たな発見を提供する1杯になれば、これにまさる喜びはない」と浪岡さんは語ります。
ビジュアルでビールを表現している所も奈良醸造の魅力。違いを実感するには試飲すれば簡単ですが、なかなか記憶に残りません。そこで、1杯のビールに込めたストーリーやコンセプトをビジュアルで表現しポストカードにおさめました。視覚からクラフトビールを楽しむ仕掛けになっています。どんな意味が込められているのだろうと考えながら飲むことで会話も弾みます。
また、“ビールと読書”をテーマにビールを飲みながらどんな本を読みたいか、ビールと本のペアリングを提案。醸造所の方や文学に関わる方、それぞれ実際に読んだおすすめの本をブログで紹介しています。これまでになかった文学とビールの融合は新たな酒の楽しみ方を教えてくれ、休日の昼間や夜更けにビールを片手に読書をしたくなります。
3周年を記念してリリースする「STAIRS」は初心に帰る意味を込め、一番最初に醸造したビールをこれまでに築いた技術力を用いてグレードアップさせました。トロピカルな香りとホップからくる骨太な苦味のあるビールが完成。今後も登り続け、どんどんと新しいことに挑戦していくとのことで、次はどんなビールが登場するのか楽しみですね。
ビール好きもそうでない人も、みんなに寄り添うようなビールで奈良から新たな文化を発信し続ける「奈良醸造」。個性豊かな味わいをぜひ1度体感してみてください。
【基本情報】
奈良醸造株式会社
所在地 奈良県奈良市北之庄西町1-8-14
URL https://narabrewing.com/
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