今や日本だけでなく、世界中で愛される日本の美味しいご飯。日本酒造り用の酒造好適米は使用せず、食べるお米だけで日本酒を造る酒蔵が京丹後にある「白杉酒造」です。
『せっかく美味しいお米が収穫できる丹後で酒造りをしているのだから、地元の米を使いたい』という11代目社長兼杜氏である白杉悟さんの思いから、丹後の米を使用しています。
丹後産の食用米からできる酒はまろやかな口当たりで、米のジューシーさ・うまみも加わり、様々な料理になじみます。また、白杉酒造の酒の特徴でもあるフレッシュな酸味の秘密は、日本酒にあまり使われることがない白麹や黒麹などが使われていること。私たちの固定概念を打ち破る新しいお酒をリリースし続け、次はどんな酒が出るんだろうと前のめりになってしまいます。
今回お話を聞いたのは、入社して2年目の只津祐樹さん。元々は税務署に務め、赴任先の丹後で白杉酒造のお酒に出会いました。それまで日本酒を多くは口にしていませんでしたが、白杉酒造の酒の美味しさに触れ、ファンの1人としてよく飲んでいたそう。
転職を考えていた時期に、休日に久しぶりに白杉酒造を訪れたところ社長よりスカウトされ、ものづくりに興味を持っていた時期でもあったため『今しかない!』と思い、一念発起、酒蔵へ勤めることを決めました。
『お酒を通して多くの人を笑顔にしたい。』と自分もファンだったからこその視点で、酒造りのほかに広報・営業活動を行っています。蔵人目線での酒造りの動画配信や、ライブ配信でお客様と直接関わるなど、酒造り中のふとした笑顔や新商品を楽しそうに紹介する只津さんの愛があふれる投稿についつい見入ってしまいます。画面越しとは言え、見ている人は一当事者のような気持ちになることでしょう。
革新的なアイデアでこれまでにない日本酒を生み出す白杉酒造。少人数の小さな酒蔵ながら新商品を次々と生み出す発信力は京都でも随一!2021年は3か月連続で新商品を発表し、いずれも蔵元完売となりました。味、ラベル、商品ストーリーまで全て考える白杉社長のアイデアの賜物ですが、発売前にもかかわらず特約店に予約が殺到するというのですから、どれだけの人が日々の白杉酒造の動向を見守っているのかというのが窺い知れます。
今後も毎月新商品を発売していくとのこと。誰も思いつかない発想で、お客さんを飽きさせない展開が見どころです。
白杉酒造
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